こんにちは、Ginny Club広報の藤枝です。
早くも4回目を迎えた「World Gin MAKERS〜世界の造り手さんに想いを聞く〜」。
今回は、初の海外企画です!イギリスのジン蒸溜所『Zeiver Gin』さまにお話を伺いました。
イギリスに蒸溜所がありながら、実は日本米を使用している”Zeiver Gin”。
その裏に隠された日本に対する熱い想いや、コロナ禍において自社のジンを通じて実現したい人とのつながりなど、余すことなくお伝えします。
今回お話を伺ったのは、Zeiver Gin代表のジェームズ様とクレイトン様です。
お2人とも、日本愛に溢れた素敵な造り手さんでした。
今回お話を伺ったZeiver Ginさまが手掛けるジン
◉日本にインスピレーションを受けたイギリス発のジン
―Zeiver Ginは、イギリスの蒸溜所で造っていながら日本(新潟)のお米を使用しているとのことですが、元々日本の文化や食材にご興味があったのでしょうか?
初めて東京に行った時は、すごく素敵な場所だと思いましたし、強い絆を感じました。
ただ、最初から日本に対して特別な思いがあったわけではありません。
私はヤマハのバイクやホンダの車を昔から使っているので、エレクトリカルな部分で強いイメージでした(笑)
イギリスではsushiやsakeといった伝統的な日本のイメージが語られることは多いですね。
―そうだったのですね。確かに私もロンドン留学時代はよく、日本食レストランを見かけていました。そんな中、日本のジンに出会ったきっかけは何だったのでしょうか?
東京で飲食店を営む知り合いの方に、初めてTokyo Gin Festivalに連れて行っていただいたことです。当時(2019年時点)日本でここまでジンが浸透していることも、これほどまでに多様なジンがあることも驚きでした。イベントの会場もすごく混んでいて。日本のジン人気を感じました。
―なるほど。私自身当時はまだジンに触れていなかったので、そこまで日本のジン人気があったことに驚きました。Zeiver Ginを作る上で、インスピレーションを受けた日本のジンはありましたか?
実際、日本のジンにはかなりインスピレーションを受けました。
個人的には、辰巳蒸溜所が造るジンが大好きです。
魔法使いが作り出すジン、という印象さえ持っています。本当にすごいです。
―東京のジンフェスティバルで、日本のジンに感銘を受けたのですね!
コロナでなかなか実地開催が難しい状況ですが、来年以降またイベントがあればぜひ参加したいですね!
来年以降、東京でジンフェスティバルがあればZeiver Ginもぜひ出店したいです。
―日本の新潟産コシヒカリを使用しているとのことですが、何か特別な理由はあったのでしょうか?
私たちは、飲んだ際の舌触りに強いこだわりがあります。
これまで飲んできた1番舌触りのいいスピリッツに日本米が使われていたことを思い出し、西洋で伝統的に使われているベースと差別化できると考えました。
また、新潟のコシヒカリが評価の高い日本の焼酎や日本酒で使用されていることを学び、私たちがジンを造る上で同じものを使いたいと考えるようになりました。日本からイギリスまでわざわざ輸入しているんですよ。
―そうだったんですね。確かに、日本ではお米がお酒に使用されることは一般的に想像できますが、ロンドン時代は類似のお酒を見たことがありませんでした。
遥々海を超えて、日本のお米がイギリスで蒸留されているのは本当に面白いです。
◉夢と苦労が詰まったジン
―実際にZeiver Ginを造る過程で、一番苦労していることを教えてください。
Zeiver Ginを造る上で、新たなことに挑戦しなければいけない、ということでしょうか。
実際にジンを造る工程はそこまで大変ではなくて。あえて言うのであれば、ボタニカルや他の材料を加工する過程が難しい部分ではあります。
でも、そこよりも夢に描くようないいジン(Amazing Gin)をジンそのものはもちろん、ボトルやラベルのデザインから具現化するところが一番苦労します。夢を語るだけでは、終わらせないと言うことですね。
さらに言ってしまうと、限られた予算の中でマーケティング活動をして、消費者の皆さんにお届けする過程も大変苦労します。
商品を一度造ってから、やることは山積みです。
―理想の形をなんとしても具現化する、という強い想いを感じました。
日本のジニーの方に向けて知って欲しいことはありますか?
まず日本からのインスピレーションがなければ、今のZeiver Ginは生まれていなかったということです。日本からの影響なしに、Zeiver Ginの特徴は出せませんでした。
私たちのジンは新潟のコシヒカリを使用しているので、日本のジニーの皆さんにとって完璧なジンとも言えます。
ー日本のお米を使っているということで、日本人の私からすると親近感もありますし、日本の食材によく合うと思います。
ぜひ、お食事に合わせて飲んで欲しいジンですね。
色々なシチュエーションで楽しんでいただきたいです。
◉ジンを中心に、人と人との繋がりを生む
―ここまでお2人のジン造りに対する熱い想いを伺ってきましたが、Zeiver Ginを通して実現したい世界観があれば教えてください。
私たちは、ジンのある食卓からコミュニケーションが活発な食事の場を提供して、コミュニティを生みたいと考えています。友人やご家族と食事やお酒を共有する時間は、かけがえのない時間だと思うのです。
コロナによるロックダウンによって、そういった貴重な時間はかなり少なくなってしまい、特に若者が孤独感を感じやすいということも聞きます。
私たちのジンをきっかけに、再び集い、そのようなかけがえのない時間を過ごして欲しいです。
私たちは、そうしたことがしたくてこの会社を立ち上げましたし、もし少しでも実現出来たら私たちのミッションは達成されたと言えます。
◉ビギナージニーに向けて
―最後に、まだジンに馴染みのないビギナージニーのみなさんに向けてメッセージをお願いします。
ジンは多様な風味があるのが特徴です。色々なジンを試してみてください。私のお勧めは、まず2〜3種類のジンを試してみることです。まずはスタンダードなもの、フローラルなもの、シトラス感のあるものを試してみて、ジンの多様な味わいを感じて欲しいです。
何事もそうですが、最初の経験はすごく大事だと思います。だからこそ、美味しいジン、気に入るジンに出会って欲しいですね。
―ありがとうございました!私自身も、初めて飲んだジンがたまたま好みで、ジンというお酒が気に入った経験があります。初めてジンに触れるビギナージニーの皆様にこそ、美味しいジンを色々試していただきたいです。そのお手伝いをするのが、Ginny Clubの使命の一つだと思っています。
今回お話を伺ったZeiver Ginのお2人
左:ジェームズ様 右:クレイトン様
編集後記
今回は初めて海外の蒸溜所さまへの取材ということで、これまでとは違った視点の記事を書かせていただきました。
藤枝個人的には、イギリスには想い入れがあり、日本のインスピレーションを受けたジンがイギリスで造られているということ、日本の皆さまにご紹介できることを大変嬉しく思います。
みなさんもぜひ一度、Zeiver Ginを試してみては?弊社Instagramでは、Zeiver Ginが飲めるお店なども紹介しております。