【World Gin MAKERS〜世界の造り手さんに想いを聞く〜第3回酒蔵インタビュー紅櫻蒸溜所さま】

【World Gin MAKERS〜世界の造り手さんに想いを聞く〜第3回酒蔵インタビュー紅櫻蒸溜所さま】

こんにちは、Ginny Club広報の藤枝です。
あっという間に3回目を迎えた「World Gin MAKERS〜世界の造り手さんに想いを聞く〜」。今回は、北海道札幌市に蒸留所をお持ちの『紅櫻蒸溜所』様にお話を伺いました。
ロマン溢れる“クラフトジン9148“を造っていらっしゃる蒸留所です。

今回は弊社池田も北海道入りし、実際に蒸留所にお邪魔させていただきました!
多種多様なクラフトジンの試飲をさせていただいたり、蒸留機を実際に見せていただいたり。現地で感じた9148の魅力を、余すことなくお伝えします。

今回お話を伺ったのは、紅櫻蒸溜所(北海道自由ウヰスキー(株))取締役社長の林さま、広報の佐藤さま、蒸留師の風間さまです。
なぜ、北海道の地にクラフトジンの蒸留所を作ったのか、9148の魅力、将来のビジョンなど、盛りだくさんの情報をお伝えします。


◉北海道初のジン蒸留所

―紅櫻蒸溜所さまがジンを造り始めた経緯を教えてください。

もともと、北海道でビジネスをしたいという想いがありました。
土地柄、北海道は経済的に厳しい土地でもあるので。

いざ商材を考えたとき、お酒が候補として挙がりました。
なぜかというとまず、北海道特有の物流の問題がないんです。例えば野菜などの一次産品だと、どうしても運ぶ過程で質が落ちてしまいます。お酒ならそこはクリアできますよね。そして、お酒は財産になります。ワインやウイスキーのように、長い年月をかけて価値が上がることも考えられる。
あとは、100年後も変わらずビジネスができると思ったからです。技術革新などが起こっても、お酒の基本的な造り方だったり、需要は変わらないと思うんですよね。

将来的にはウヰスキーを作りたいと考えているのですが、かなり長い時間を要するということで、ジン造りに至りました。北海道で初めてのクラフトジン蒸留所として、本格始動したのが2018年4月です。
実際に造っていく中で、いいものができて、評価もいただけているので、ご縁があって続けています。(林さま、佐藤さま)

ー北海道でジンを造る難しさはありますか?

北海道には柑橘系の名産品がないことです。香りの強い柑橘系を入れると、よりわかりやすく香りを出せるのですが。苦しんでいます。
代わりに“ふきのとう“などの香りの強いボタニカルを入れて試行錯誤しています。
色ではなく、香りを閉じ込めなければいけないジンの難しさですね。(佐藤さま)

―ちなみに、今年の冬は大雪で生活するのも大変でしたが、ジン造りにおいて北海道の寒冷な気候のメリットデメリットはありますか?

なんと言っても、寒さが大変です。
紅櫻蒸溜所ではイタリア製の蒸留機を使用しているので、寒さに耐性がなくて壊れてしまうことがあります。あとは寒すぎて、うまく抽出できないこともあります。

一方メリットといえば、冬場は寒さを生かしてタンク内を冷やすことができます。
本来、冷やすためのタンクが必要なのですが、ここにはそれがありません。(風間さま)

―なるほど、北海道の寒冷な気候のメリットデメリットどちらもあるんですね。
確かに、イタリアは暖かい土地なので、イタリア出身の蒸留機にとって北海道の冬は過酷な環境ですね(笑)


◉化学者がつくる自由なクラフトジン、9148

―風間さまはどのような経緯で、紅櫻蒸溜所の蒸留師になられたのでしょうか?

もともとバーテンダーをしていたのですが色々と試しているうちに、市販のものでは満足できないようになってしまったんですよね。自分でも、もっと美味しいジンを作れるんじゃないかと思っていた時に、紅櫻蒸溜所からのオファーを受けました。
正直接客があまり得意じゃなくて。それよりも自分が作ったカクテルを飲んでほしいという思いから、バーテンダーをしていました。今の蒸留師の仕事は天職ですね。(風間さま)

―本日、色々なジンを試飲させていただいていますが、どのように着想を得ているのでしょうか?

自由に、色々と試行錯誤しながら造っています。
化学変化を楽しみながら、ジン造りをしているので、もはや化学者の域です(笑)
自分の経験も活かして、バーテンダーも使いやすいようなジンを造ることも心がけています。(風間さま)

弊社の天才的クリエイターの風間が、水の代わりに牛乳で造ったり、鹿の角を漬けたり。
とにかく色々試してもらって、その中から商品化するものを決めています。
そんな自由な発想ができる規模感の蒸留所です。(佐藤さま)

―鹿の角まで漬けてしまうんですね!紅櫻蒸溜所さまのジンは、色々と瓶の中に入っているので、見た目にも可愛いですし、味もすごく面白いと思いました。
同じジンといえど、ずべてはっきりと違う味がします。


◉ビギナージニーに知ってほしい、ジンの幅広い魅力

ーGinny Clubでは、まだジンをあまり飲んだことのないビギナージニーの方に向けて、ジンの魅力を発信しています。ビギナージニーの方におすすめの商品や、おすすめの楽しみ方を教えてください。

お酒好きなビギナージニーの方へのおすすめは、ジュニパーベリーが3倍入っている「レシピナンバー『0303』」です。ものすごくボタニカルを感じていただけると思います。

飲み方は色々あります。ロックで飲んでいただくのもいいですし、水割りやお湯割り、出汁割りも合います!

これからの時期のおすすめは、コンビニで販売されている、氷だけが入ったカップを買っていただいて、そこにジンと炭酸水を入れて豪快に飲んでいただく方法です。ハイボールのような感じですね。気軽に楽しんで欲しいです。
ご自宅でクラッシュアイスなどご用意できそうであれば、本格的に楽しんでいただくのもいいですね。
私どもは、仕事中に炭酸水の香りづけとして、ジンを加えたりして飲んでいます(笑)
(佐藤さま)

―かなり豪快ですが、その方法だと気軽に楽しめそうですね。

ジンは、お料理にもとてもよく合います。食材の臭みを取ってくれるので、しゃぶしゃぶや煮物を作るときの調味料としても活躍します。(風間さま)

―実は私も、先日ジンを使って酒蒸しを作りました(笑)
ジントニックをはじめとしたカクテルのイメージが強いですが、そういった使い方もいいですよね。(池田)


◉北海道を代表する企業に

―ここまで、ジン造りやジンの魅力についてお伺いしてきました。
将来、ジン造りを通じて実現したい世界観を教えてください。

私ども北海道自由ウヰスキー株式会社が目指すのは、北海道を背負って立つ企業になることです。北海道に本社がありながら、世界と取引できる企業にしたいと思っています。
そして、従業員が自由に働ける会社にすることも目標にしています。
ゆとりがないと、幸せじゃないと思うんですよね。(林さま)

―ここまでお話を伺った中でも、自由な発想で色々なジン造りに挑戦されている様子がわかりました。素敵な世界観ですね。


編集後記
今回、初めてジンを造っている蒸留所さまにお邪魔してきました。
お話を伺ったお三方ががそれぞれ自由な発想で、強い想いを持ってクラフトジン9148を造る紅櫻蒸溜所さまは、ロマンに溢れた素敵な空間でした。

また藤枝個人的には、北海道をどうにか盛り上げていきたいという強い想いを感じることができ、道民として心を打たれました。

本記事でお伝えしきれないほどの魅力を秘めたクラフトジン9148。
みなさんもぜひ一度、お試ししてみては?
コアな商品から季節限定の商品まで、多様な顔を持つなジンの魅力に触れることができます。

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